私の経験がだれかの役に立つ: My experiences help someone

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結婚式の式場選び(3)

結婚式の式場選びでは、やはり費用も気になるところ。

関東1都3県の相場は、ゲスト人数 × 5万円と言われています。親族からのご祝儀の額によりますが、基本的にはゲストのご祝儀だけで費用をまかなうことはむずかしいです。つまり、呼べば呼ぶほど新郎新婦の手出しが増えます、赤字です。一方、呼べば呼ぶほど黒字になるケースというのは、親戚や恩師などを増やして一人から5万円以上のご祝儀をもらう場合です。

 

式場を下見した際、依頼をすれば見積書を出してもらえます。この見積書には、最低ランクの金額が提示されます。料理が値段違いで3種類あったとしたら、一番安いコースで見積もられます。装花やペーパーアイテム、引出物もすべて一番安いもので見積もられます。

式場を契約すると、たいていの場合は式場主催のフェアに招待されます。フェアには引出物のサンプルが置いてあったり、装花のサンプルがあったり、料理を試食出来たりします。そこで気づくのです。一番安いランクの物がどういうものかということに。少しランクアップしようとすると、費用は跳ね上がります。コース料理を3000円アップして、ゲストが80名だったら、それだけで24万円アップです。

下見の段階で見積もりの精度を上げることはむずかしいので(それはつまり料理も演出も装花も引出物も見学の際に決めないといけないので)見積もり通りにはいかない、50万、100万はアップするものと思っておく方がいいでしょう。見積書というのは、最低でもこれくらいはかかりますよ、という書類です。

 

式場と契約すると、プランナーさんが決まり、プランナーさんと打ち合わせをすることになります。打合せで料理や引出物、装花を決めていきます。プランナーの対応が会場によって大きく異なります。私の経験と、私のまわりの友人の話をまとめると以下のとおりです。

  • 老舗ホテルは値引きはほとんどないが、営業の推しは弱い
  • ゲストハウスは条件次第で値引きしてくれるが、営業推しが強い

 

私はホテルで結婚式をしました。下見をしたのは、挙式予定日の1年前でした。下見の際、私たちの挙式希望日はまだ予約がなく、空いていました。その会場は仮予約(内金なしの予約)ができないルールだったため、会場を確保したいなら内金(10万円)を払わないといけません。しかしホテルの方は、「今予約しないと明日にでも埋まりますよ!!」というようなことは一切口にしませんでした。「当ホテルの場合は内金が必要となります。いかがなさいますか」というスタンスです。

ゲストハウスで結婚式をした友人(Aさん)の話は違います。下見の際、ゲストハウスの担当者は「今は空いてますけどね、明日にでも埋まるかもしれません。そしたらもうこの日はもう結婚式出来ないですよ。」「下見の当日に契約してくれれば○円値引きしますよ。今日契約しないと値引きサービスは受けられません」などのあおり文句をたくさん浴びたそうです。

Aさんは4年前に結婚式をしていました。私が結婚式場を契約したことを伝えると「これからは式場との交渉合戦だね!」と言ってきました。彼女は打合せのたびに交渉して、なんだかんだで100万近く値引きしてもらっていました(Aさんは隠すことなくすべて教えてくれた)。Aさんは下見当日の成約で数十万円引いてもらい、そのほかも何かと割引や特典を使ったようです。映像を投影すると言ったのに、最初の見積もりに入ってなかった投影料は「投影に費用がかかるなんて聞いてない!」の一点張りで無料にしてもらったそうです。

彼女は「フェアに行くと、飲み物や料理が価格別に展示してあるでしょう。安価なものは粗末なテーブルに置くなど、いかにもみすぼらしく展示してるよね。高価なものは立派なテーブルにきれいなテーブルクロスをかけて、いかにもステキですよ~と言った風に展示してあるよね、あれ見るとゆさぶられるよね~」と私にいました。

しかし、私が契約したホテルは、そのような演出はありませんでした。価格のきざみ方が少なく、最低ランクでもそれなりの価格ですし、見た目も中身も悪くはないです。また、プランナーさんがあおり文句を発したことは一度もありません。私たちの場合、最初の打合せでは高砂のバックフラワー(10万円)をお願いしていましたが、最終打合せで「やっぱりなしでお願いします」と伝えました。その際も「わかりました」の一言で、「なぜですか」「地味になりますよ」などの言葉はいっさいありませんでした。営業文句は一度もなかったです。

 

ゲストハウスがーーー、ホテルがーーーと言い切ることはできません。ただ、下見の際の対応は、その後の打合せの対応と同じだと思います。下見の際にグイグイくる会場は、打合せでもグイグイきます。

グイグイ系の会場のメリットもあります。こういう会場は、交渉次第では値引きが可能です。担当者が価格を変更できるのでしょう。交渉に自信がある新郎新婦なら「仏滅だから割引して欲しい」「この食材はつかわなくていいから安くして欲しい」「演出を複数取り入れるから、何かサービスしてほしい」など、交渉次第で安くできると思います。一方、交渉が苦手な新郎新婦はプランナーの言いなりになり、余計な支払いが増えます。

ホテルのようなグイグイこない会場は、そのような融通がききません。交渉したところで式場の返答は「それは対応できかねます」になるでしょう。額面通りの費用が発生し、お得感は得られません。

 

 あと、私が受けた印象は、ホテルは「今後の付き合い」を見据えています。ホテルは結婚式専門の商売ではないので、結婚式で良い印象を与え、今後の宿泊やレストラン利用を促したいと思っているようです。式の一年後にレストランご招待というような特典がある場合もあります。ですから、「今だけの付き合い」といった対応はしません。レストランウエディングも同じではないでしょうか。

一方、ゲストハウスや専門式場は、結婚式でしか関わりません。揉めても和やかに進んでも、結婚式が終われば関係は終わります。だから、その場しのぎの対応になる可能性はあると思います。

 

 

補足として、結婚式の費用は大きく分けて二つに分けられます。

  1. 式場に支払うもの
  2. 式場以外に支払うもの

式場の下見の際に見積もりとして提示されるのは、式場に支払う費用のみです。以下が挙げられます。(項目の名称は会場ごとに異なる場合があります)

  • 会場使用料
  • 衣装
  • 司会
  • ヘアメイク
  • 会場装花
  • ブーケ・ブートニア
  • ペーパーアイテム(招待状、席次表、席札)
  • 写真
  • 演出
  • 引出物
  • 引菓子など

 式場以外に支払うもの

  • 遠方から出席してくださった方への御車代
  • 受付など手伝っていただいた方へのお礼
  • ウェルカムスペースに飾るものなど

 衣装を持ち込んだり、ペーパーアイテムを自分たちで作成したりした場合は、式場への支払いは抑えられます。ただし、物によって「持ち込み料」がかかるので注意です。