読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

私の経験がだれかの役に立つ: My experiences help someone

私が経験したこと、知ったことをつづり発信します。だれかにとって有益な情報になればとの思いを込めて。

メイドさんを雇う(3)

インド バンガロール 海外生活

前回のブログに書いた通り、メイドさんは時間にルーズです。そのため、来る時間はまちまち。また、仕事が早く終わったら帰ってもらったり、少し延長してもらうこともあります。

ですから勤務を開始して1か月後からは、勤務表の運用を開始しました。勤務表には以下を毎回明記します。

 

  • 勤務開始時刻
  • 勤務終了時刻
  • 日付
  • メイドさんのサイン
  • 私のサイン

 

言われたことはないですが、もし将来「この間の残業分を支払って」と言われても、いつどれだけ残業したのかわかりますのでトラブルを避けられると思います。

ある日のはなしです。

メイドさんがキッチンを掃除していて、私は寝室で洗濯物をたたんでいました。私がキッチンの方に向かうと、メイドさんはわが家のペットボトルの水を勝手に飲んでいました。インド人はペットボトルの飲料を飲む際に、口をつけずに上から口に注ぐように飲むのですが、彼女も同様にわが家の水を飲んでいました。

私は突然の出来事に驚き、呆然とし、最初どのように対応すればよいかわかりませんでした。しかし見逃すわけにはいきません。きちんと注意しないと。

私が注意する文言を考えている際に、彼女は「水か飲みたかった・・」というような言い訳をしました。そこで私は次のように言いました。「水が飲みたいときは、私に言って。あげるから。」そしてわが家のグラスを取り出し、「これを使って」と伝えました。彼女は了解し、そのグラスを使って水を飲みました。飲んだ後はグラスを洗ってました。

最初、勝手に水を飲む姿を見たときはメイドさんへの信頼がガラガラと崩れて悲しい気持ちになりました。雇うメイドさんを間違えたかも・・・と思いました。そして私にメイドさんを紹介してくれた方に状況を報告し、同じようなことがあったか尋ねました。すると彼女は「わが家ではそんなことない」と答えました。

うちだけ、勝手に水を飲まれたということです。これまたショックでした。なぜうちだけ勝手に水を飲まれたのか。なめられているのか。。。。

さらにこんなこともありました。バスルームに備え付けられているガラス製の石鹸置きが割れていることにある日私が気づきました。その容器を私も夫も使っていなかったため、いつ割れたのかわかりません。でも夫も割ってないというし、私も割っていません。どうしても疑いはメイドさんに向かいます。次の勤務の際にメイドさんに実物を見せながら割ったかどうか尋ねました。当然返事は「NO」でした。その様子は嘘を言っているようには見えませんでした。でも演技がうまいだけかもしれません。私には本当のことを言っているのか嘘なのかは見抜けません。証拠はないので、私は彼女の返答を受け入れるしかありませんでした。そして私はこう言いました。「もし何かを壊した場合は、私に話してね」何度も伝え、何度も彼女は「Yes」と答えました。そしてその日の勤務中に彼女は私に早速報告をしてくれました。

「マダム、この石鹼置きにひびが入っているよ」

わが家にはバスルームが2つあり、それぞれにひとつづつガラス製の石鹸置きがありました。一つは割れ、もう一つにもひびが入っていたのです。私たちは使っていなかったため、気づいていませんでした。メイドさんのその報告に私は感謝を伝えました。彼女を疑う言葉は一言も言いませんでした。「気づいて知らせてくれてありがとう。危険だからこちらによけるね」と。

このやり取りで、私はメイドさんに気付かせてもらいました。私の抱えている問題の本質はコミュニケーション不足ということです。ちゃんとコミュニケーションが取れず、心の距離が離れているからこそ、メイドさんは私に言いづらかったのです。それからはこまめに話すようにしました。家族のこと、生活のこと、インドと日本の違いなどに始まり、彼女の服(サリー)をきれいだと伝えたり、ヘアスタイルが変わったら指摘したり、女性同士が楽しめるような他愛のない会話をするようにしました。すると彼女も私に対して話しやすくなったのか「ここの掃除もしようか?」「この洗剤を開けるためにハサミ貸して」などと尋ねてくれるようになりました。そしてある時、メイドさんは「バスルームのこの棒は外れやすいから気を付けてね」と私に知らせてくれました。私は当然「知らせてくれてありがとう」と伝えます。彼女は掃除中に棒が外れて頭に落ちてきたことを私に知らせました。私は思わず大丈夫?と確認しましたが「ノープロブレム、ノープロブレム」と答えました。この状況では痛むから治療費を、と要求するようなこともできるにそれをしなかったメイドさんに私は信頼を感じました。そして再度「知らせてくれてありがとう、夫にも伝えるね」と言いました。この頃から、いい関係を少しずつ築けるようになってきた気がします。

私は「ここをこんな風に掃除してほしい」と言えるようになりました。心の距離が縮まったからこそ、やってほしいこと、やり方を緊張せずにメイドさんに伝えられるようになりました。直してほしいことも伝えられるようになりました。また、メイドさんが自主的にやってくれたことや気づいてくれたことはきちんと感謝を伝えるようになりました。

雇い主と雇われる側という関係は、最初は本当に慣れません。私は雇われたことはあっても、雇ったことはないので最初は戸惑いがありました。でもWin & Winの関係になれるよう、日々メイドさんを気にかけていこうと思います。

 

私とメイドさんの関係はまだ始まったばかり(現時点で2か月)ですが、これからも手を抜くことなく良好な関係を継続させていこうと思います。