結婚式の式場選び(1)
私は結婚式を挙げるため、ずいぶん前に式場を見学して契約しました。契約前にもいろいろ調べましたが、契約後にわかったこともあるので、記しておきます。
結婚式をするとしたら式場探しから始まります。これが実はあとあとまで影響する重大事項です。
ここれでは挙式と披露宴を、中規模程度(招待客60~120人)でやることを前提にご紹介します。海外挙式や親兄弟だけの食事会の参考にはなりません。
まず、式場のスタイルは大きく分けて4タイプあります。
- ホテル
- 専門式場
- ゲストハウス
- レストラン
ホテル
宿泊がメインの施設で、結婚式を行う場合はホテル内の広い会場を使って披露宴を行います。挙式を行うチャペル、または神殿はホテルに併設されています。
例えば、帝国ホテルなど
専門式場
結婚式を行うために作られた施設。施設内に披露宴会場は複数あり、独立型のチャペルや神殿が用意されています。
例えば、八芳園など
ゲストハウス
2000年頃に誕生した新しいスタイル結婚式場です。
結婚式を行うために作られている邸宅風の施設です。貸し切りです。ガーデンウェディングなどが可能な施設もあります。
例えば、アニヴェルセル表参道など
レストラン
食事を行うための施設(レストラン)で披露宴を行います。挙式をするための会場が併設されているレストランとそうでないレストランがあります。結婚披露宴のために作られた施設ではありません。
例えば、アルジェントASOなど
それぞれの会場のメリット・デメリット
ホテルのメリット
宿泊施設が併設されているので、遠方からのゲストは結婚式場とホテル間の移動が不要で、ゲストによろこばれます。
年配者の中には「結婚式といえばホテル」と認識している人も多く、名の知れたホテルであれば年配者にはうけがいいです。
長年にわたって様々なゲストをおもてなししていますので、老若男女、外国人の対応も含めてホスピタリティ(おもてなし)はすばらしいです。杖をついたひとにはフラワーシャワーの数分でも椅子を提供するなど、細やかな心遣いができます。
新郎新婦の当日の宿泊が無料だったり、一年後にホテル内のレストラン食事券をいただけたりします。いい思い出ができれば、結婚式後も思い出の場所として長く付き合っていくことが可能です。
ホテルのデメリット
ホテルはそもそも宿泊施設です。結婚式ができるようになっていますが、施設そのものが結婚式仕様になっているわけではありません。また、施設内には宿泊客がいますので、宿泊施設の一部を使って結婚式をしているという感じがあります。
結婚式をするための施設ではないので、演出にもある程度の限度があります。
若いゲストの中には、ホテルでの結婚式=古い、昔のスタイル、昭和というイメージを持っている人がいるようです。
専門式場のメリット
結婚式をするためにつくられた施設ですから、施設全体が豪華で祝福の雰囲気があります。様々な演出が可能です。結婚式に特化してますから、結婚式を行うという点ではレベルが高いです。チャペル式、神殿式、人前式などに対応してくれます。スタッフの結婚式に関するノウハウや経験がとにかく豊富なので頼りになります。
専門式場のデメリット
土日やお日柄のいい日は、一日に何組ものカップルが結婚式を行います。チャペルは時間差で使用したりします。会場内で花嫁同士がすれ違ったり、ゲスト用の更衣室やトイレには、他のカップルのゲストもいたりして、全体的に落ち着かないという印象を受けるひともいます。
宿泊施設はありません。
ゲストハウスのメリット
当日その時間は、新郎新婦とゲストだけの貸し切りです。自分たちだけという貸し切りがゲストハウスの最大のメリットです。
ゲストハウスはたいてい邸宅風なので、お庭も含めて貸し切りです。自分たちだけの特別な空間が出来上がります。ゲストハウスは見た目、外観を重視しているところが多いです。ガーデンにこだわっていたり、お城っぽかったり、落ち着いた豪邸のようだったり、施設の外観やお庭など。見た目がいいので、写真を撮るにはいいです。素敵な撮影スポットがたくさんあります。
また、貸し切りですので敷地内全体に自分たちらしさを散りばめることが可能です。思い出の写真をあちこちに飾ったり、ふたりが出会ったきっかけがサッカーだとしたら、テーマをサッカーとして、敷地内全体にサッカーらしい飾りや演出が可能です。ふたりにしかない、特別な空間を作れます。ホテルや専門式場の場合、披露宴会場をふたりらしく演出することは可能ですが、廊下などの敷地全体にふたりらしさを演出することはできないので、その点がゲストハウスならではメリットと言えるでしょう。
ゲストハウスのデメリット
貸し切りなので、開始時刻を選べないことが多いです。一日2回まわす場合など、10:00~、または15:00~のような感じです。
決して費用が安いというわけではないのですが、年配のゲストは結婚式といえばホテルと思っている方が多いため、安く済ませていると誤解される場合があります。
ハード面(施設のデザイン)にお金をかけているため、料理は期待できない会場が多いです。
レストランのメリット
レストランのメリットはなんといっても食事がおいしいことです。ここまで紹介してきた4種類の形態のうち、食事が一番おいしいのはレストランです(会場個々の差は当然あります)。最近では調理の様子を見せる演出にしているレストランなどもあります。
ゲストの一番の楽しみは食事だったりしますので、食事がおいしいというのはゲストによろこばれる可能性が高いです。
他に比べて、提携店との結びつきが少ない場合が多いです。他の施設では、衣装を持ち込む場合は持ち込み料が発生することがほとんどですが、レストランでは持ち込み料がかからないことが多いです。引出物、引菓子についても同様です。
レストランのデメリット
挙式会場がない場合が多いです。
レストランなので、披露宴会場に柱があったり、天井が低かったり、結婚式を行うようなデザインではない会場もあります。
以上の情報はネット上にも少しありますが、私はゼクシィカウンターで情報提供していただきました。ブライダル情報に強いゼクシィは都市部に相談カウンターを設置しています。ゼクシィカウンターでは、結婚式場に関する様々情報を提供してくださいます。
- 式場を選ぶとき、何から考えればいいの?
- 結婚式の費用ってどのくらいかかるものなの?
というような初歩的な質問から、
- ステンドグラスのチャペルがある式場は?
というような具体的な質問まで対応してくれます。
利用料は無料です。
事前に電話かネットで予約することをお勧めします。知り合いに利用した人がいれば、紹介してもらうと、紹介した人も紹介された人もQUOカード(1000円?2000円?忘れた・・・)をもらえます。ネットで予約する前に、知人で利用した人がいないか確認してみましょう。 紹介は、利用から1年有効だったと思います。
ゼクシィカウンターを利用する際の注意事項は以下のとおりです。
- 教えてもらいたいことを列挙しておく
- 結婚式を挙げる時期、ゲストの大まかな人数、希望のエリア、挙式の希望(教会式、神前式、人前式)など、決めていることや希望要項は明確にしておく
- 式場の予約はゼクシィカウンターには依頼しない
結婚式をするのは式場でもゲストでもなく、新郎新婦本人なので、基本的には本人が動かないと始まりません。式場やプランナーさんは支援してくれるだけで、何をどうやりたいかを決めるのは新郎新婦です。ですから、教えてもらうにしても何を知りたいか、現時点でどの程度決まっているかを明確にしておきましょう。
私がゼクシィカウンターを訪問した時は以下の様な感じでした。
教えてもらいたいこと
- ゲストハウスってなに?
- 式場には、ホテル、ゲストハウスとかあるけど、何が違うの?
- 費用の相場は?
決めていること
- ゲストの人数は80名以上、100名を超えるかもしれない
- 料理がおいしい会場がいい
- 駅から近い会場がいい
- アクセス面から、品川、青山、恵比寿、横浜エリアがいい
- お台場や池袋などは避けたい
担当者によるとは思いますが、知りたいことを明確にしていると、的確な答えを教えていただけます。
費用の相場は、都市部ではゲスト人数×5万とのことでした。ご祝儀は友人たちから3万、親や親せきから少し多くいただけるとすると、新郎新婦の手出しは100万~という感じでした。私の印象としては、思っていたより安く済むということです。ご祝儀で賄えるとは思っていませんでしたし、新郎新婦ふたりで100万~の出費なら予想よりは安いという印象でした。
ゼクシィカウンターは2時間の予約でしたが、結局3時間位滞在しました。いろいろ聞いてるとそのくらいの時間がかかるので、余裕を持って行くか、どうしても時間に制約がある場合は担当者にはじめに伝えた方がいいと思います。
ゼクシィカウンターの担当者は「この場で式場見学の予約をできますよ」といい、予約を推奨してきます。でもここで予約するのは避けた方がいいと私は感じています。ゼクシィを通して予約すれば、式場はかならずゼクシィにいくらか支払うと思うのです。ここからは私の勝手な推測ですが、ゼクシィに支払った分の費用は、自分たちの結婚式の費用で賄われるのではないでしょうか。
というのも、結婚式の準備を進めるとわかりますが、費用がどこまで明確に決まっているのかわかりづらいのです。
式場を見学した際に「80名様で、5月10日のお式なら基本料が○○円です」みたいなことを式場のスタッフさんが教えてくれますが、それってWebサイトに提示されてません。そのカップルについた担当者が説明するだけです。隣のカップルに同じ額で説明しているのでしょうか?ゼクシィ経由で見学したカップルAと、その式場に直接連絡して見学したカップルBの費用が同じかどうかなんてわかりません。
ゼクシィ経由で見学したカップル用の費用一覧と、ストレートに式場に見学予約したカップル用の費用一覧が存在してもおかしくないと思うのです。ゼクシィカウンターには悪いですが、その場での見学予約を勧められたら、「家でもう一度調べてから予約します」などと言えば回避できるので、念のため回避した方がいいでしょう。
上記のようなことを発信するには、それなりの理由があります。
私は式場のWebサイトから直接見学予約をして、見学した日に成約しました。10万円の内金もその場で払いました。後日オズモールというサイトを見ていると、「オズモールから式場見学を予約して誓約すると、以下の3つの特典が付きます」とあり、その特典が40万円(詳細忘れたけどそれくらい)相当でした。
- 乾杯酒をスパークリングワインからシャンパンにグレードアップ
- 披露宴での生のJAZZ演奏
- 新郎新婦だけでなく、両家親御様一泊付き(新郎新婦はもともと一泊付いている)
ただし、後日オズモールを見たと言うのは認められず、「式場の見学予約をオズモールのサイトから行ったカップル様限定」としっかり明記されていました。
私はオズモールのサイトから予約していないのでこれらの特典は得られません。残念、くやしいと思いましたが仕方ないです。プランナーが決まり、最初の打合せのときにそれとなくこの話をしました。
私「契約後にオズモールのサイト見たんですよ。オズモールから予約してればいろんな特典が付いたんですよね。今さらダメってのはもちろん知ってますが、最初にオズモール見てればよかった!って思っちゃいました(笑)」←あくまで笑い話というテンション
プランナー「そうですね、でもその場合は基本料金ちがうんですよ」
私「え?!そうなんですか」
プランナー「はい」
私「・・・」
これ以上は聞けませんでした。なんとなく質問しちゃいけないように思ったからです(プランナーさんはそんな空気出してなかったですけど)
これって、つまり、オズモールに載せた特典を付ける代わりに基本料金を上げて提示してるてことですよね。40万円の特典を付ける代わりに、いくら上乗せしているのかわかりません。20万かもしれないし、50万かもしれない。もし20万だとしたら、両家両親の一泊や、JAZZ演奏、乾杯酒のアップグレードを付けるカップルならオズモールから予約した方がお得です。でももしそういうの付ける予定のないカップルなら、基本料金が20万円安い方がいいかもしれません。
結婚式の費用というのは、いい値です。演出費用などのほとんどが公になっていません。提携店の引出物などは公になっているので、同じ引出物を選んだ他のカップルと費用の差はありませんが、装花や演出などはいい値です。
余計な仲介を挟めば仲介業者にマージンが取られるわけですから、式場としても多めに頂かないと、ということでしょう。というわけで、結婚式場に限った事ではないですが、仲介業者を挟まない方がよさそうです。
(例外もあるとは思いますが)